アマタ・コーポレーションの100%子会社として1999年に設立されたアマタ・ウォーター株式会社は、タイとベトナムにあるアマタの工業団地内の水や廃水の調達、処理、供給、管理を担っています。

アマタ・ウォーターのビジョンは、持続可能な水管理を推進してアマタの工業団地の成長を支え、水の安全性を確保するとともに、環境と社会に配慮し生活の質を高めることです。プロセスにおける水とエネルギーの効率的な利用、および循環型経済の原則に基づく廃水の効率的な利用により、水の持続可能性を実現することを目標に掲げています。

2005年、EEC地域は大干ばつに見舞われ、アマタは適切な水管理の必要性を認識することになりました。アマタは、自然水に代わる新たな水源として、廃水を再利用するメリットを認識した、タイ初の企業といえるでしょう。以来、アマタは将来的な水不足を回避するために、水管理プログラムを継続的に開発しています。経済・社会の発展と環境保全を両立させるべく尽力しています。アマタの水管理の原則は、3R(リデュース/廃棄物の発生抑制、リユース/再利用、リサイクル/再資源化)と呼ばれる、天然資源を効率的に使用する循環型経済システムに基づいています。

アマタの顧客の水消費量は、1日あたり約54,000㎥です。アマタの廃水処理施設は現在、1日あたり35,700㎥、すなわち年間1,300万㎥に相当する廃水を回収・処理しています。現在の水再生施設は、廃水を逆浸透膜(RO)ろ過システムで再生し、新鮮な水源からの水の需要を40%削減しています。残った廃水は、緑地の灌漑用水や自家発電所の冷却用水として活用されています。その結果、公共用水路や自然流域に流れ込む廃水はゼロになります。

また、アマタ・ウォーターは、3Rの原則と循環型経済システムに則った適切な水管理システムを教育するため、関係機関や団体を対象とした「工業用水管理学習センター」を設立しました。

アマタは、この水管理システムをベトナムの工業団地にも適用しており、今後も拠点の拡大に応じて普及させていく予定です。自然水の節約や水消費量の削減に取り組みつつ、環境保全に貢献することが、同システムの目標です。

浮体式太陽光発電

2020年末、アマタ・ウォーターは、タイの2つの旗艦工業団地であるアマタシティ・チョンブリとアマタシティ・ラヨーンにおいて、多くの再生可能エネルギープロジェクトを完了しました。太陽光発電を軸とした同プロジェクトでは、浮体式および地上式の太陽光発電所を稼動させています。同プロジェクトにより、アマタのグリーンエネルギー・ポートフォリオに2,152kWpもの容量が追加されます。これは、工業団地のデベロッパーとして2017年から長年行っている、グリーンエネルギーに関する取り組みの一部です。浮体式太陽光発電プロジェクトは、アマタの工業団地内にある貯水池の上で展開されています。

アマタは、今年中にさらに複数の浮体式太陽光発電プロジェクトを立ち上げる予定です。これらのプロジェクトの始動により、アマタのクリーンエネルギーのフットプリント全体で、温室効果ガス排出量を年間2,747.09トンのCO2を削減できます。

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